バーチャルオフィスとレンタルオフィスの違い
【バーチャルオフィスとレンタルオフィスの違い】
バーチャルオフィスもレンタルオフィスも、従来の賃貸オフィスに比べて大幅なコスト削減が可能であり、これから起業する人たちにとって、大変魅力的なサービスです。バーチャルオフィスとレンタルオフィスの違いを一言で表すなら、レンタルオフィスの場合、専用、共用どちらの場合であっても、仕事に必要なスペースを借りるのに対し、バーチャルオフィスでは、スペースは借りないということです。この差は歴然としているわけですが、それぞれにメリット・デメリットがあって、ニーズに違いがあります。
【レンタルオフィス】
欧米ではビジネスセンターと呼ばれ、数十年の歴史を持ち、広く認知されているレンタルオフィスですが、日本において認知されるようになったのは、1990年代中盤ころと言われます。外資系の企業が新宿に開業したレンタルオフィスが利便性やコスト面のメリットで一部話題となり、やがて2000年代に入ると、アウトソース・オフィスを運営する外資系企業が次々に進出し、拡大していきました。その後、日本のビルオーナーなどが、欧米式のレンタルオフィスの仕組みを日本風にアレンジして現在のようなスタイルが出来上がっていきます。
一般的なレンタルオフィスは、専用型オフィスといわれ、ビル全体がスモールオフィスの集合体となっているなではなく、多くはビルの1フロアを1~10人用程度に細分化し、各区画を利用者に賃貸する形態となっています。主に、外資系のレンタルオフィス・サービスオフィスが行っている方法です。
デスクのみが置かれた専用個室や専用ブースが確保されていますが、フロアの入口や応接室 (会議室)、給湯室、トイレなどは、他の利用者と共用のスペースとなっている場合が多いようです。区分けされたオフィスの壁の構造も様々で、しっかりとした造作壁で作られたものもあれば、パーテーションで仕切られているものもあります。
専用型オフィスとは別に、共有型オフィスという形態もあります。こちらは、複数の会社・個人で同じオフィス(個室・ブース)を共有するシェアオフィスタイプです。他企業の人と知りあうことができ、互いに刺激しあえるというメリットがあると言われています。
【バーチャルオフィス】
バーチャルとは「仮想の」という意味ですが、バーチャルオフィスでは実際の部屋や机といった空間を借りることはせずに、住所や電話番号・FAX番号だけを借ります。これだけならいわゆる「私設私書箱」や「電話代行」といったサービスと同じですが、バーチャルオフィスはこれら既存のサービスに加えて、必要な事務所機能を一括で、しかも安価に提供していることが特徴です。また、レンタルオフィスと合わせて提供している事業者が多いので、ミーティングルームや会議室といった施設なども、必要に応じて安く利用できます。
バーチャルオフィスは郊外や地方、あるいは自宅で仕事をしている人などが、東京の一等地に事務所を構えているかのように利用できるわけです。これは対外的に大きな効果が期待できます。
形態の違いはありますが、仕事をする上で必要なスパースを借りるレンタルオフィスに対して、バーチャルオフィスは、スペースを借りることはせず、オフィス機能だけを利用します。この違いは当然コストの差となって現れます。
したがって、レンタルオフィスとバーチャルオフィスを比較検討する場合、たとえ小さなスペースであったとしても、そのスペースを必要としているか否かということになります。個別のスペースにおいて、取引先の相手と待ち合わせをしたり、ビジネスの商談をしたり、ひとりっきりで集中して仕事をしたいなど、仕事上場所が必要な方は、レンタルオフィスを借りることをおすすめします。ちなみに、利用できるサービスがバーチャルオフィスに比べると豊富です。
一方、自宅で仕事ができるので、特に仕事場としてのスペースを必要としていない。むしろ、その分のコストを削減したいと考えている方には、バーチャルオフィスが良いでしょう。個別のブースを提供していないため、利用料金は数千円単位~と割安になります。
個人で起業した場合、いろいろな面で資金が必要になります。そこで、必要経費を最低限に抑えるために、まずバーチャルオフィスから始めて、やがて仕事が軌道に乗り始めたら、レンタルオフィス、賃貸オフィスとステップアップしていくというのも方法で、多くの方がそのようにしているようです。
【メリット・デメリット】
|
バーチャルオフィス |
レンタルオフィス |
|
会議室や個人専用スペースなどの“場所”がない。 |
自分だけの省スペースが利用できる。 |
|
低コスト。数千円単位で利用可。 |
バーチャルオフィスに比べて割高。万単位~。有料オプションが豊富。 |
|
個人、法人向け。 |
ビジネス、法人向け。 個人では申し込めないところが多い |
バーチャルオフィスとレンタルオフィスの違いは、それぞれのニーズの違いです。したがって、メリット・デメリットとして単純に分けるのは難しいところですが、あえて比較するならば、まずはより低コストなバーチャルオフィスに対して、割高なレンタルオフィスということになります。そしてそのコスト差はサービスの差に反映されます。そのもっともわかりやすいのが、バーチャルオフィスには個人専用のスペースがないのに対し、レンタルオフィスは専用スペースが用意されているということです。
したがって、バーチャルオフィスの場合は、実際に事務所に行って業務を行うことはありませんので、顧客が事務所に頻繁に事務所に来るような業種だと、使い勝手がいいとは言えません。しかし、自分から顧客の所に営業しに行ったり、インターネット等を利用した業種であれば、事務所を構えるよりもはるかに安い金額で利用ができるため、スペースがないことをメリットになります。
また、レンタルオフィスはより多くのオプションがあり充実しています。しかし、サービスに関しては、バーチャルオフィスでも、必要なサービスは受けられます。